藤原和博さんの本を読んだ。
藤原さんはリクルート出身で、東京都初の民間人校長や奈良の高校で校長を務めていた方である。
この本を読んで、今の自分にできることについて考えたことをまとめたい。
目次
- 1 「場所取り」とは何か
- 2 キャリアの大三角形について
- 3 行動の数を増やすことについて
1 「場所取り」とは何か
組織を離れてもメシが食えるために大手企業の倒産や事業の吸収合併が示すように、会社寿命は社員の仕事寿命(在職期間)より短くなりました。会社に身を任せて生きていくのは危険です。「でも、才能も実績もない……」。ご心配なく。成功するのに、才能は要りません。必要なのは、自分に合った「場所取り」です。勝てそうな場所を探して、陣地を作るのです。そのためにスキルを磨き、「キャリアの大三角形」を築きましょう。本書は、その方法を実例と共にわかりやすく説明。運の摑み方、60歳以降のお金についても言及します。さあ、人生戦略としての「場所取り」を始めましょう。組織を離れてもメシが食えるために。
Amazonのサイトから引用
この本は自分の「場所取り」をどうしていくのかという話であった。
「場所取り」とは、どの会社・役所で、どのセクションのどの役職で、といった組織上の位置ではなく、自分をどの場所・陣地に置き、キャリアとしてどんなスキルを活かし、個人としてどう生きるかということである。
40代に入り、自分自身今の居場所で働き続けるのか迷っている。
教員として10年以上この仕事を続けてきたが、
・果たしてこのまま教員を続けていっていいのだろうか?
・別に自分に合った仕事があるのではないだろうか?
と考える時間が増えた。
「自分探し」という言葉があります。
「本当の自分」というものがどこかにあって、それは変化することがない。
だから、旅に出たりすれば、見つかるのではないかと考える。
しかし、これは無理な考え方です(省略)
人間は他者や環境によって変化していくものなのです。
友人と接している時の自分も、父母と接している時の自分も、会社の上司と接している時の自分も、全て自分なのです。
ただ、それらに接する際の人格はそれぞれ違ったりします。しかし、それもひっくるめて自分なのです。
藤原和博 どう生きる?ーー人生戦略としての「場所取り」の教科書 P240
今の仕事は自分には合っておらず、「本当の自分」が活躍できるユートピアがどこかにあるのではないか。
と考えてしまっていたが、それは幻想であり、今接している人たちの中にいる自分が自分なのである。
そして、この状況が合わない、変えたいと思った場合は、環境や新たな経験で変化させるしかない。
2 キャリアの大三角形について
藤原さんは、キャリアの大三角形についてのこの本で述べている。
キャリアの大三角形については、以下のリンクから引用する。
本日ご参加いただいている40代~50代のみなさんも、すでに何らか2つのスキルを身につけているはずです。営業と営業経理とか、広報と宣伝とか、人事と海外での経験とかですね。どうですか?でも肝心なのはここから。これからさらに新たな3つめのスキルを掛け算することで、100分の1×100分の1×100分の1で「100万人に1人」の希少性を手に入れることができるのです。
これが「キャリアの大三角形」の理論です。最初の1歩が左の軸足、次の1歩が右の軸足、そこを底辺にして、これからの一歩が三角形の頂点です。この三角形の大きさこそが、あなたの付加価値、希少性なので、3歩目はできるだけ大きく、遠くへジャンプしたいところです。
ではどこにジャンプしたらいいのか。これはあれこれ迷います。これでもない、あれでもないと迷いながら、見つけていけばいい。僕の場合も左の軸足は、リクルートで最初に放り込まれた営業部での経験、右の軸足はその後のマネジメントの経験です。そして3歩目は37歳からあれこれ迷い、失敗もして、そして47歳で東京都で義務教育初の民間校長という大ジャンプをしました。その結果、大きな希少性を手に入れることができたのです。
キャリアの大三角形に自分を当てはめると、営業と教員という二つの足場を持っている。
しかしながら、第3歩がまだ出ていない。
この第3歩をこれから試行錯誤すればいいのかもしれない。
3 行動の数を増やすことについて
運を引き寄せる人は運が回ってくるのをじっと待っているのではなく、積極的に行動しているからこそ運が巡ってくるのです。
十分に分析してから一発で当てようとするのは「正解主義」。そうではなく、まずやってみて(一歩踏み出してから)、どんどん修正していく「修正主義」が必要です。(省略)
実行したらすぐに改善し、改善策を実行したらまた即、改善する
「Do・Act」「Do・Act」「Do・Act」。
つまり「DA・DA・DA」のリズムにすべきなのです。(省略)
たとえ失敗しても、すぐに改善すれば大きなダメージを受けることはありません。とにかく1歩を踏み出すことです。
藤原和博 どう生きる?ーー人生戦略としての「場所取り」の教科書 P175-176
教育について自分ができることが何かないかと考えていても、まず何も起きない。行動しなければ何も起きないのである。
今まで引っかかっていたモヤモヤは、
・教育についてもっと他にできることはないか。
・今よりももっと生徒が学びに向かうためにはどうすればいいのか。
・これから先生徒に必要となる力は何で、それをどのように身につければいいのか。
など色々と考えていたのだが、それは考えるだけではいけない。
自分が今できることを最大限にやるしかないのである。
・noteで仕事を振り返り、アウトプットする
・教育に関するセミナー(対面・オンライン)に参加する
・現在興味があるキャリア教育について勉強する
・生徒が学びに向かいやすい授業の構築
・読書 が今自分にできることなのだろう。
また、環境を変えることも経験を増やすことにもつながると思う。
・学校(場所)を変える
・高校に行く
・行政に行く
・ボランティアをする
・資格を取る
など書き起こしてみるとまだまだ自分にできることがあることに気づいた。
今回は、藤原和博さんの本から、自分自身のモヤモヤが少し晴れたような気がした。自分とは、今接している人との関係性でできており、その自分を受け入れることに気付かされた。
また、まだまだ自分にできることがある。そして、じっと待つのではなく行動することが必要だとも感じた。
悩んだ時はどうしても立ち止まってしまう。
そんな時も必要だとは思うが、そんな時こそ小さな一歩を踏み出すのがいいのだろう。
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